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クレイン・トータス新聞

トータス新聞1面記事

厨房から見る天災とコロナウイルス

2021-08-01
新聞
 私がげんき館での勤務をさせて頂くようになりこの春で3年目となりました。以前はトータスの厨房内で約5年、ご利用者への調理業務を担当させて頂いていたのですが、人事異動があり、現在はげんき館にて厨房内の業務全般を担当させて頂いております。
 当初、げんき館での業務はトータスでの業務内容とは全く違って戸惑う事ばかりでした。トータスでは基本的に調理業務を中心に業務を行ってきていたのですが、げんき館への配属後は『調理業務』はもちろんの事、その他に今まで自分が携わった事が無かった業務が幾つも増え、大変戸惑ったのを覚えております。具体的に上げさせて頂きますと、食材や調理へ使う備品などの『発注業務』ご利用者へ提供している『献立の作成』食品ロスを無くすための『在庫の管理』パートさんの勤務を管理する『シフト作成』請求書等の伝票の整理とパソコンへ入力等の『事務関係の業務』これらの業務全てに関してトータス所属時には全く行った事は無く、そんな状態でげんき館へ異動となり不慣れな業務に日々追われながらもミスをしないようにと心掛けなんとかこなして来ました。 異動から約1年半位が経ちなんとか業務のコツが掴めたかな?と思った頃にまた困った事が起こります。これは私自身がいくら努力してみてもどうにもならない天災と言うやつです。まだ皆様の記憶にも新しい2019年の千葉を襲った台風15号による大停電であります。げんき館はもちろん停電の為に休館となり、ご利用者には大変ご迷惑をお掛けいたしました。ほとんどのげんき館スタッフは休館の為、自宅での待機となりましたが、私はトータスの厨房業務をヘルプするという形で停電のげんき館で酷暑の中、もちろんエアコンのつかない、うだる様な暑さの厨房内で業務をしておりました。なぜトータスの応援をげんき館で行っているのか?と申しますとトータスに関しては厨房内にある炊飯用の釜が点火の際に電気で管理している釜でしたので使用出来ずにおりました。げんき館の炊飯釜は電気の利用は無くガスのみでの調理が可能なこともあり電気が回復するまでは朝から晩までガス釜をフル回転させてなんとかご利用者に食事を提供する事が出来ました。この時の停電で冷凍庫、冷蔵庫の食品はすべて破棄する事になり大変忍びない思いをしたのを覚えております。『電気は偉大だ』とつくづく思わされた出来事でありました。台風の影響がひと段落すると今度はコロナウィルスが蔓延し始め、げんき館全体はもちろんの事、厨房業務に関しても業務をする上で今までとは全く違う対応をしなければならなくなりました。コロナウィルスが流行し始めた2020年の2月頃からマスク不足が報じられて店頭はもとよりトータス、げんき館両施設でも普段備品を発注している業者にも在庫は無くマスクや消毒用のアルコールを発注しても、次いつ納品されるか分からない状態が続いていたようで備蓄されたマスクやアルコールを使う際は必要最小限にするよう施設側から通達があった位シビアな状態でありました。私達、厨房職員は普段から通年にわたってマスクの着用は衛生面を考慮して当然であります。しかし、今まで調理業務に携わって来たなかで、マスクが品薄と言う状況は初めての経験でありました。よほど商品が社会全体で品薄状態なのだと痛感したのを覚えております。そんな今現在でも終息の見えないコロナ禍の状況で施設での対応は、どのように変わったのかと申しますと施設全体としましては、ご利用者、げんき館スタッフ共に『マスクの着用』『手指消毒の徹底』『飛沫シートの設置』を徹底し、厨房業務としましてはコロナウィルスが流行する以前はバイキング形式でご利用者自らがお食事を盛り付けて頂く形式をとっておりました。が、感染予防への配慮もあり現在は、げんき館スタッフによる盛り付けと配膳に変更せざるを得えない状況になり、バイキング形式を楽しみにされていたご利用者には大変残念な思いとご迷惑をおかけしております。安全面を考慮しての対応でございますのでご理解頂ければ幸いです。
 気の滅入るご報告ばかりしていては体にも気分的にも良くありませんので少しは明るいお話をさせて頂きます。日本でもワクチンの接種が医療従事者から始まり(2021・6現在)ご高齢の方々へと順次始まってまいりましたね。まだ分からない部分の多いコロナウィルスではありますが終息に向けての一番の手立ては、やはりワクチンの接種だとお聞きします。このまま順調に全世代にワクチン接種が進む事で海外と同じように日本でもコロナ終息の方向に向かってくれれば今現在制限されている公共の施設の利用が可能になったり、施設利用の人数制限の緩和、飲食店の時短営業の解除等がなされ今までの日常を幾らか取り戻せるのではないかと思います。そして私が調理業務を行っているげんき館でも施設利用上の制限は解除され、ご利用者に無理なお願いする事も無くなり、昼食を召し上がって頂く際に飛沫を防ぐ措置としてビニールシート越しでの最低限の会話によるお食事といった様な窮屈なお願いもせずに済みます。
 大きな声でお話をして、大きな声で笑ってお食事を召し上がって頂ける、そんなコロナウィルスが流行する前のげんき館の日常に戻る事がワクチン接種によって近づいているのではないかと思います。そんな当たり前の楽しい1日を過ごす事が出来るようになる為にも早急にコロナウィルスが終息する事を願わずにはいられません。

鶴舞温泉げんき館
調理師 石井 正治


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