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クレイン・トータス新聞

トータス新聞1面記事

リアル3

2022-04-01
新聞
 以前、トータス新聞に「リアル2」いう題で「ユニットケアとは何か」について書きました。あれから数年経過しておりますのでもう一度お伝え出来ればと思います。
 特養トータスでは「ユニットケア」をしております。さて、ユニットケアとは何か。簡単に言えば、家庭的な生活です。「今日はどこへ行く?」「ラーメンでも食べようか」「この服着るの楽しみなんだ」「お風呂が一番だな」「おしっこ・うんこが出てスッキリした」など当たり前の生活を送ることです。これが、生活に対する習慣、こだわりが出ると「その人らしい生活」になっていきます。ところが、その人らしい生活を送る上で障害となるのが※機能障害です。(※解剖学的な変化を伴わずに生理機能が損なわれている状態)この機能障害を無くすのには医療が必要となります。治療をして回復を期待しますが、中には治らない障害もあります。ご本人と共にその人らしい当たり前の生活を送ってもらうようにすること。それが私たちの仕事、生活支援です。
 特養トータスでは、看取り介護が多くなっています。簡単にお伝えすると、ご入所され、施設内、職員、生活を共にするご利用者に慣れて頂く「適応期」。食事や水分の摂取量の変化や、生活動作の低下、衰弱等が始まる段階が「低下期」。手を尽くしても回復が見込めない時期、これが「看取り」になります。低下期になってきたのかなと判断する場合、食事と水分が以前より入らない、歩行時も足が重そう、ふらつきが多くなってきた等少しの変化の様子観察と報告により、現場ではその都度の状況に合わせて、何が良いかと検討していきます。その際にご家族に協力して頂くこともあります。梅干しが好きな方、甘酒が好きな方。ご本人の好きな物を用意して頂いたり、ご面会をして頂き活気を戻して頂くこともあります。それでも回復が見込めない場合は「看取り」となります。その際もこまめな様子観察、声掛け、顔や手を触ったり、窓を開けて環境を変え、五感を感じ続ける事を大切にします。その日、半日、1時間、30分…と変化があることも多く、看護師と介護士でその時々の対応を検討しながら行います。看取り介護は何度か経験を積みましたが、「これで良かったのか」「まだ何か出来る事があったのではないか」と毎回考えてしまいます。以前、ラジオで、アナウンサーの方が言ってくれました。その方の義弟さんが特養の介護士として働いているそうで「介護は別世界で本当に出口がない、終わりが見えず、きれい事では済まされない事が毎日たくさんあるんです」と。それを聞いた時、ああ、その通り。本当にそうなんだよね。と納得。何か救われた気持ちになりました。
 最近では「介護ハラスメント」なんて言葉も聞くようになってきました。今までのご利用者に対して痛み、辛さ等、接し方について反省することばかりだったと気付きました。私事ですが、3年前と昨年に副鼻腔手術、甲状腺腫瘍の手術を受けました。その時の痛みや辛さは「こんなに辛いものか!」と身をもって感じ、ご利用者の気持ちも分かり、こんな経験は何度もしたくないですが自分自身の成長に繋げていけたらと思います。
 コロナ禍での生活は常識が大きく変わってしまいました。施設ではコロナ対策を万全にし継続しております。防護服、手袋、マスクやフェイスシールドを装着して業務についた職員、この経験が良い方向に向き、人間性、魅力ある人材に成長してもらえたらと思います。
 まだ終わりの見えないこの生活は続きますが気分を下げず、気分を上げる‼落ち込んでばかりではご利用者の気分も下げてしまいますので、気分を上げていく!その方法としては、まず部屋のゴミを出し、窓を開ける!または親友に電話をかけ、たわいもない会話をしたり、光ある中を歩き、笑って、泣いて、好きな物を食べて、ストレスや悩みを紙に書き出し、破って捨てる!なんて色々書き出しましたが、こんな感じで何か一つでも当てはめて、皆さんの心が少しでもふわっと笑顔になってくれたら良いと思います。

北ホテル3階
副介護長 早野 政明



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